種まき日記 じゃがいもの『おへそ』を探せ!!

畑の日記

4月18日です。

4月の中旬から後半にかけての週末は、じゃがいもの植え付けシーズンなんです。

今でしょ、今しかない!

私は、友人(プロ農家)と一緒に、7年くらい一緒にじゃがいもを植え続けてきました。

プロの畑の一角を使わせてもらっていました。

そのうち、自分でも畑を借りて独りだちしました。

そんな私のじゃがいもの植え付け方をお送りしたいと思います。

番外編で、果樹農家の長男で兼業のうちのおじい(私の父)から教わった方法もメモ的に。

まず、プロの友人から教わったポイントは3つ。

①おへそを下にして植える

②春に植え付けるときは、半分に切って植える

③間隔は、歩幅で決める(等間隔で)

一歩一歩、土の上をまっ直ぐに歩きながら、芋を長靴の爪先に置いていきます。

まっ直ぐに植え付けたいので、ロープをぴんと張り目安にします。

そして、後で土をかけるイメージです。

[番外編]歩幅と歩幅の間に、化成肥料一つかみ(これは実家のおじいの方法)

春植えじゃがいもは、カットします。

秋はカットしない。

その前に・・・まずじゃがいものおへそを探します。

じゃがいもって、エクボみたいになったところから芽が出ます。

でもそのエクボをよく探すと・・・芽が出なさそうな、デベソみたいな顔をしたエクボが1つあります。

それが「おへそ」です。

種芋って、種だけど要はちっちゃいじゃがいものことです。

このおへそから根っこが出ます。

土の中に根っこが広がり、芽は上に伸びます。

その上に伸びた茎に、土寄せをして埋めていきます。

食べている芋は、じゃがいもの地下にある茎が変化したもので、根っこではないのです。

だから、茎の周りにいっぱい土をかけて「土寄せ」するほど良い芋ができます。

土寄せには、「ジョレン」という専門のクワを使います。

これは、ぜひ使ってみてほしい道具です。

クワの次に買ってほしいけど、場所を取るから家庭菜園で買わない道具ですが。

なんて楽なんだ、と実感します。

私はじゃがいも栽培3年目あたりで買ったのですが、

もっと早く買えばよかったと思いました。

土は重たいし大変な作業となります。

たいてい土寄せするとき、季節は真夏。

ただ畑に立っているだけで疲れて汗ダラダラの真夏ですよ。

農作業は一次産業。キツいのです。

そこで、労力を省力しようとして「マルチ農法」という農法も編み出されました。

新聞や雑誌などで紹介され、これはいいぞと少し流行りました。

試された方も多いのではないでしょうか。

はっきり言って私はマルチ農法、大嫌いです。

ワクワクして試して、後でショックを受けたので余計に・・・。

書いてあるそのとおりにやってみたところ、なぜか美味しくないお芋がたくさんできました。

固い、煮えない、廃棄も多かった・・・

いくらマルチで遮れるとは言え、土に埋まっているのに比べると日光も少々当たるため、緑のお芋もたくさんできます。

食べられない芋も大量にとれたのでした。

そんなわけで、あんまり好きではなかったです。

もう二度とやらない、と感じた一番の理由は、

芋が美味しくなかった!!はっきり言ってしまうけれど。

(同じ畑でしっかり土に入れて育てた芋と比べて違います)

でも、雑誌では盛んにオススメしているので、気になる方は1回やってみるといいかも。

確かに腰にはやさしい方法。

マルチはがして芋を拾うだけだもん。

とんでもなく楽~に芋ができるので、それはメリットだと思います。

実は、プロ農家(3代続くような)の人たちに聞いたことがあるのです。

「マルチ栽培って知っています?どうですか?」と。

そしたら

「ずくなし農法」「夢物語」

と、みんな口々にそう言っていました。

(皆さんも、やってみたんだね^_^)

では、土で植えることにしましょう。

土植えの場合のじゃがいもは、おへそを地面に向けてベタッとつくように芋を植えます。

そこから根っこが元気に下に向かって張ります。

良い、というわけなのです。

おへその探し方のコツです。

詳しい人に1回『おへそ』を『これだよ』と教えてもらうといいです。

自分の目でへそを1回探してみてもいいですが、

芋を見てすぐ見つかることもあるけれど、

綺麗な種芋だと、根の出るおへそと、芽の出るエクボの見分けがつかないかも。

農作業は全て、口伝えなのです。

大事なことは、ホント口伝えです。

前述したような農家の人は、じゃがいもがちょっぴりでも畑に残ることを非常に嫌います。

全部手でコツコツと拾います。そこで雑な仕事をすることを非常に嫌がります。

残ったじゃがいもが、冬にトラクターで粉砕されてしまったとします。

それはどうなるのか。

そこからしつこくじゃがいもが芽を生やすのです。

通称、みずっこ。

例えばレタスとか植えたところに芽が出ちゃうと、そこの肥料を食ってすくすく育ちます。

マルチも破ります。

非常に面倒です。

じゃがいもは連作(おんなじ場所におんなじ作物をまた植えること)をしません。

去年じゃがいも畑だったら、今年はほうれん草を植えるとか。

次は、トウモロコシを植えるとか。

ちゃんとじゃがいもを片付けたはずなのに、夏になったらいつの間にか植えたつもりのないじゃがいもが、トウモロコシの下からスクスク。

これすっごく邪魔です。

じゃがいも、ナス、トマトは仲間です。

ナス科の仲間なので、連作を嫌います。

「同じ場所にまたすぐ植えちゃだめ」

「種芋は、きちんと市販の消毒済のものを購入すること」

と、畑のお師匠さんに教わりました。

でも、自分の畑でやるときは出荷するわけではないので、去年の夏にとれて残っていた小イモもこっそり植えてしまいます。

自家消費するから、自己責任ということで、いいんです。

やってみました。

世には出さないからね。

実は売っている種芋よりも相当に高品質な感じだったので。

種芋にも、当たり外れがあります。

私が借りている畑は、どうもじゃがいもに適した土壌のようです。

黒くて結構ジメジメしている土なんですが、とれる芋は白い、きめ細やかな肌です。

芽のくぼみも浅いのです。

だから去年の種芋も綺麗。

ちなみにどこか直売所かなんかで買った種芋は、シワシワ・ザラザラの肌でした。

先ほどのマルチ栽培(通称ずくなし農法)のお芋の話に戻りますが、

私も2回ほど作ってみたんです、この黒マルチ農法で。

土を被せるかわりにビニールマルチシートで日光を遮断する農法です。

収穫時は掘らなくてもマルチをはがすと「ゴロゴロ」と芋が転がっていて、あとは拾うだけ。

わーお、いいでしょーーう。

ただ、「シャリシャリ」した食感の芋でした。

煮ると固くてうまく火が通らない。

一方、「これでもか」と、てんこ盛りに土を被せた農法の土の中の芋。

土寄せが大事なのはわかった。

でも、クワとかジョレンでの手作業は大変なのです。

そこで便利道具登場。

耕運機に土寄せアタッチメントをつけて秒で土寄せしました。

サラダ出動!!

年に数回しか出番がなくても、耕運機を買う理由がここにある。。。

相当深く土寄せしたので、いっぱい収穫できました。

芋の味が濃い。

土から何かを吸っているのだと思います。

しっとり感もあり、いい感じでした。

今年は、4月の第2週に植え付けをしました。

芋は、真夏に掘ります。

梅雨が明けたら第2弾の芋を植え付けます。

そう、二毛作。

場所はもちろん、ずらしますけど。

2回目のお芋は、秋の終わりに収穫します。

この2回植え付けのときは、芋の種類を変えています。

春は、男爵いも、秋はデジマ。

春は、メークイン、大白もアリです。太白は売っていないんだなあ。

芽を中心にして半分か3つに分割して植え付けます。

2キロくらいの種芋をいつも買っています。

梅雨明けの初夏に植える、出島という品種。

秋は、切らずに丸ごと植え付けます。

だから種芋として用意するのは、秋は3キロくらいかな?

これでうまくいけば、スーパーで買わなくても1年中、4人家族で美味しいじゃがいもがお腹いっぱい食べられます!

畑も広いので、じゃがいもはとにかくたくさん植えています。

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