おじいの畑に行って探検をしてきた

おじいの畑に行ってきた。いろいろなものがジャングルに植わっていて楽しかった。

まず畑の入口にある電柵をはずして入る。

電柵はソーラーで、暗くなると電源が入る仕組み。縄跳びみたいな形の電気コード。入口のところを外して入る。

その金属の縄跳びがぐるっと畑を1周している感じ。入口だけ縄跳びを外して輪の中に軽トラごと入る。

帰るときは軽トラを出してからまた縄跳びをセットする。電柵のセットが2万円とかする。

一応自治体から補助金が出たりもするみたいだけど、壊れたりして買い直すとまた2万円がかかる。

もうここでこの地で畑をやるハードルががつんと高くなる。過疎化になるはず間違いない。

 

けものたちがこれで入ってないかというとそうではなくて、結構フリーダムに入ってくる。

だから木にぐるぐる金網がまいてある。この桃の木に金網が巻いてあるのは、シカに皮を食べられないため。

桃の木に収穫用の箱がいっぱいぶら下がっている、何なら巻き付いているゆるく。これは、熊が登ろうとしたら

必殺ネズミ返しで桃を食べさせない用。とにかく木に登られなければいいらしい。

あと、なぜか木にセンサーライトがついていて、けものが近づくと電気がつくらしい。

そうすると奴らはひるんで逃げるそうだ。

この3重、4重の方法で、最近桃が守られるようになった。

何年か前、桃を全部熊に食べられたおじいは半泣きだった。それから編み出した方法だ。

あとはイノシシがめちゃくちゃ何か掘りにくる。

「まるでブルドーザーでめちゃめちゃやられたよう」に、畑中ほじくり返されるのだ。

この間は石垣の中のミミズを多分食べに来て、石垣が重機で破壊されたみたいになったそうだ。

 

奥の方に行くと、ナシが鈴なりになっていた。

ここで畑に来た皆に「1人1個」ナシがふるまわれる。

もぎたては皮が超うすくて皮ごと食べられておいしいよ。

 

奥のプルーンゾーンに行ってみる。

これも、先日台風で「プルーンの絨毯かよ・・」というくらい実が落ちた。

それを埋めて、埋めたら何かが食べに来て(多分ハクビシン)ほじくり返したそうだ。

プルーンをもいで食べる。うーん肉厚。

さっきからブンブンずっとうなっている何か。スズメバチもプルーン食べに来ていた。

「ひいっっっ」と叫ぶと「何にもしなきゃ刺さないハチなんか」と言われた。

絶対うそだもん。信じない。

ハチだけでなく蚊もいると思う。さっきからずっと「プーンプーン」聞こえる。

 

さらに登ると(おじいの畑は傾斜地)上にタラの木ゾーンが。

春ここからタラの芽を送ってくれる。

栗の木発見。最近「ポロタン」とかいう品種を植えたらしい。

見事な大粒の栗。売ればいいのにっていうくらい。

 

紅玉の木発見。うちに届くまで熊に食べられないでほしい。

紅玉は真っ赤。白雪姫のリンゴって感じ。酸っぱいから生では食べないでアップルパイとかジャムにするよ。

 

ブドウゾーン発見。いろんな品種のブドウがめちゃめちゃに混ざり合って植えてある。

ワインのブドウ(名前忘れたらしい)の隣になぜかシャインマスカットがぶら下がっている。

そして勢いのある何か。さるなしだった。さるなし豊作だけど食べ方がよくわからないみたい。

 

ブドウのとなりは大豆が植えてあった。

「枝豆持っていくかい」「ありがとう」

でもそんなにいらない。

スーパーのビニール袋いっぱいに入れて持たせてもらった。

後で、ゆでるの忘れてだめにしてしまった。おじいごめん。

 

大根もねぎも玉ねぎもいっぱい芽を出していた。

玉ねぎの苗はあとでもらう予定。ありがとう待ってるね。

今うちに植えてあるネギも、おじいが種から起こしたもの。

 

トマトもナスも元気だな~。つくるの上手だな。

肥料は何か?鶏糞らしい。私も試してみよう。

鶏糞は使ったことないから。

畑の真ん中に木がいっぱい生えている雑木林がある。

木の下になぜか水道。こんな山奥に水道施設?。

共同で地域で掘って山から引いてきたらしい。一度出なくなった。

水源に行ったら水道管にヒキガエルが詰まっていたらしい。

そんな水道管だから水は飲料用ではなくかん水用途。

蛇口をひねると水が。そんなワイルドな水道なので、

当然少し水漏れもあり、周囲の木がすくすく育っている。

どんぐりが超大きくてつやつやしていた。

メルカリで売ったら売れそうだねえと子どもが言った。

確かに。

木の下では、原木椎茸が育っている。水道があって、じめじめしていて日陰。

まさに適地。

おじいは来ては水をかけている。手のひらみたいな椎茸とれる。

蚊の発生源もここ。私は近寄らない。ずっと虫の音(蚊のモスキート音)が

している。多分年をとるほど聞こえないやつ。

 

さんざんいろいろ食べて収穫して、また縄跳びを結んで帰った。

はい電柵セット完了。でも結局青空電柵なわけだから大丈夫ではない。

けものは入り放題。夜になるとやってくる。

まだ猿がいないだけましなんだそうだ。猿は電柵もネズミ落としも多分効かない。

撃って殺すしかないけど猿も人間も似たようなものだからできれば撃ちたくない動物なのだそーな(そりゃそうだよ)

本当に山のけものは恐いよね。

この間友達んちで「コレ家でつくった佃煮」って

熊の煮込みみたいなもの食べさせてもらった。

あと、近所のレストランではたまにうり坊とかシカステーキとか食べられる。

なるべくそういうの食べる機会があるたび喜んで食べるようにしている。

「おじいのかたき・・・」的な。

 

今日は電柵の仕組みなどをいろいろ質問してしまった。

この畑、もし継いでくれと言われても果たしてできるんだろうか・・・。

ほかにも山になってしまっている畑がいくつもある。

もし何とかしなきゃいけない状況にいつかなったら、ビーバーどころじゃなくチェーンソー講習に

行かないとだろう。そして、わな研修とか受けたり興味がすすんでいけば狩猟免許とか。

 

11月15日には狩猟が解禁になる。うちのひいおばあちゃんは、

けものと間違われて畑でズドンとやられたらしい。

昔夕飯の話題で「撃たれそうになったわオレ。アッハッハ」って言ってたけどひどい。

おしゃれ畑ウエアとかあるけど、ああいうの着ていると危険らしい。

アースカラーはけものと一緒だ。

真逆の蛍光色とか超ださいスキーウエアみたいなのとか

「自然界にいません」っていうのを着ていったらいいと思う。

 

そんなことを思いながら「まんが日本昔ばなし」の世界のような

おじいの畑をあとにしてきた。

本当に家族にしか畑を案内できない。虫もいちいち大きいし。

今日はたまたま刺されなかったけど、前刺されたら足が2倍くらいに腫れた。

 

畑にあこがれなんかない。本当にない。

ひさんな現実はたくさん知ってる。

ただ、とれる野菜や果物は本当においしくて千疋屋レベル。

 

「畑やれ」って言われても畑回りのトータルを考えると自分にはできると思えない。

おじいすごい。それに尽きる。

将来、猿だけは出ないことを祈っています。

 

 

 

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